東京ドームで野球を見ていると、ものすごく高く上がった打球を見て、
「これ、天井に当たったらどうなるの?」
と思ったことはありませんか?
実は東京ドームには、屋根のある球場ならではの特別なルールがあります。
しかも、
「天井に当たった=ボールデッド」ではありません。
基本的には、そのままプレーが続きます。
ただし、ボールが天井の隙間に挟まって落ちてこなかった場合などは扱いが変わります。
今回は東京ドームの「天井に打球が当たった場合」のルールを、野球初心者にも分かるように解説します。
結論:天井に当たっただけなら試合は続く!
まず一番大事なのがこれです。
東京ドームでは、打球がプレイングフィールド上の天井や懸垂物に当たっても、基本的にはボールインプレーです。
つまり、
「カーン!」と天井に当たっても、審判がすぐに試合を止めるわけではありません。
ボールが落ちてきて、そこから普通にプレーが続きます。
では、実際にどんな結果になるのでしょうか?
パターン① 天井に当たったボールを野手が直接捕った
例えば打者がものすごく高いフライを打ちました。
ボールは東京ドームの天井に、
「ドン!」
と当たります。
その後、落ちてきたボールを野手が地面に落ちる前にキャッチ!
この場合は……
打者アウトです。
「一度天井に当たったんだから、もうフライアウトにはならないんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、東京ドームでは違います。
天井に当たっただけならボールは生きています。
そのため、地面に落ちる前に野手が捕れば、普通のフライと同じようにアウトになります。
パターン② 天井に当たって、フェアゾーンに落ちた
では、野手が捕れなかったらどうなるでしょうか?
天井に当たったあと、ボールがフェア地域に落ちればフェアボールです。
そこからプレーは続きます。
例えば外野手が捕れずにボールがフェア地域に落ち、その間に打者が一塁まで到達すれば、状況によってヒットなどとして記録されます。
つまり、
「天井に当たったから打ち直し」ではありません。
ここが重要です。
パターン③ 天井に当たって、ファウルゾーンに落ちた
ここが東京ドームのルールの面白いところです。
打球が天井に当たった場合、最終的なフェア・ファウルは、原則としてボールが落下した地点、または野手が触れた地点で判定されます。
例えば打った瞬間はフェアゾーンの上を飛んでいたとしても、
天井に当たる
↓
方向が変わる
↓
ファウル地域に落ちる
となれば、ファウルになります。
逆に、天井に当たったあとフェア地域に落ちればフェアです。
つまり、
「天井のどこに当たったか」だけで決まるわけではない
というのがポイントです。
パターン④ 天井の隙間にボールが挟まって落ちてこない!
そして、一番珍しいのがこのケース。
ものすごい打球が天井まで飛んで、
スポッ!
と天井の穴や隙間に入ってしまった。
待っても……
落ちてこない。
こうなると、さすがに試合を続けられません。
この場合はボールデッドになります。
そしてフェア地域内でボールが挟まった場合、打者と走者には2個の安全進塁権が与えられます。
簡単に言えば、走者なしで打者が打った場合なら、
打者は二塁まで進める
ということです。
一方、ファウル地域側で挟まって落ちてこなければファウルボールになります。
大谷翔平が本当に天井へ打ち込んだ!
この珍しいルールが実際に適用された有名な例があります。
大谷翔平選手です。
2016年11月13日、東京ドームで行われた侍ジャパン対オランダの強化試合。
大谷選手が放った打球は、とんでもない高さまで上昇。
そのまま東京ドームの天井部分に入り込み、なんと落ちてきませんでした。
東京ドームの特別ルールが適用され、記録は二塁打。
NPBによると、東京ドームの天井に打球が入り込んだ例は、2002年の松井秀喜選手に続いて史上2度目でした。
ホームラン級どころか、
「天井にボールを収納してしまった」
ような、とんでもない打球だったわけです。
昔は「天井に当ててホームラン」というルールもあった!
さらに東京ドームには、昔もっと変わったルールがありました。
1990年、近鉄のラルフ・ブライアント選手が放った大飛球が、天井から吊り下げられていた大型スピーカーに直撃しました。
ボール自体はセンター前に落ちました。
普通に考えればホームランではありません。
ところが、この打球は東京ドームの特別ルールによって認定ホームランとなりました。
推定飛距離はなんと約160メートル。
東京ドーム公式サイトでは、東京ドーム史上最も大きなホームランとして紹介されています。
ただし、この大型スピーカーは後に撤去され、この特別ルールも2016年からなくなっています。
そのため、
「東京ドームでは天井に当てればホームランになる」
と覚えてしまうのは間違いです。
これは昔の特別な設備に対するルールでした。
東京ドーム天井ルールを表にするとこうなる
| 打球の状態 | 判定 |
|---|---|
| 天井に当たって落ちてくる | インプレー |
| 天井に当たり、野手が地面に落ちる前に捕球 | 打者アウト |
| 天井に当たってフェア地域に落ちる | フェア、プレー続行 |
| 天井に当たってファウル地域に落ちる | ファウル |
| 天井の隙間などに挟まり、フェア地域で落ちてこない | ボールデッド+2個の安全進塁権 |
| ファウル地域側で挟まり落ちてこない | ファウル |
「天井に当たった瞬間」に判定が決まるわけではない
東京ドームのルールを理解するうえで一番重要なのは、
「天井は地面ではない」
と考えることです。
天井に当たった瞬間にプレー終了ではありません。
イメージとしては、
天井に当たる ↓ まだボールは生きている ↓ どこに落ちた? 野手がどこで触った? 捕球した? ↓ そこで結果が決まる
という流れです。
これを知っていると、東京ドームで高いフライが上がったときの見方がちょっと変わります。
「天井当たった!」
で終わりではなく、
「さあ、どこに落ちる!?」
までがプレーなのです。
まとめ
東京ドームで打球が天井に当たった場合、
基本はインプレーです。
天井に当たっただけでは試合は止まりません。
野手が直接捕ればアウト。
フェア地域に落ちればフェア。
ファウル地域に落ちればファウル。
そして天井の穴や隙間に挟まって落ちてこなければボールデッドとなり、フェア地域なら打者・走者に2個の安全進塁権が与えられます。
大谷翔平選手の「天井二塁打」のように、普通の屋外球場ではまず起こらないプレーが発生するのも東京ドームの面白いところ。
次に東京ドームで高~い打球が上がったら、ぜひ天井にも注目してみてください。

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